咄嗟の機転
演劇部の練習にエチュードと呼ばれる即興劇があります。予めだいたいの状況設定をしておき、後は演じる者の思うままに演じる即興劇です。演劇の練習としては複数の役者が話し合いなく始めることが多く、観客はもちろん、演じ手たちもどのような結末になるか分かりません。
話を展開するためには他の役者の台詞や所作をその場で解釈して、その反応を形にしなくてはなりません。その反応も次への更なる展開のために閉じられた世界に導かないよう注意していきます。阿吽の呼吸が試されるとともに、どうしても生じてしまう齟齬を何とか埋めようとする様の滑稽さも見所です。
即興劇は演劇の練習としては一般的で、高校生の演劇部員ならば結構簡単にやり遂げてしまいます。お笑いのコントの模倣も多いのですが、なかには独特の味を出してくれる人もいます。咄嗟の機転を鍛えるには演劇以外にも使えそうです。
職人の言
長年仕事を積み上げてきた職人の言葉には説得力があります。理屈ではなく経験にうらづけされているからなのでしょう。むしろ理論的には疑問点を感じることすらあります。
知識や技能には体系的なものと経験的なものとがあります。私は前者を中心に学んできたのですが、それだけではどうしても解決できない何かがあるのは確かです。職人芸の習得は、全人格的な側面があるために思うより容易いことではありませんが、せめて理論だけで万事解決できないものだということを忘れずにいることだけでもなにがしかの意味があるように感じています。
多様性を認められる力
物事には様々な状態や性格があり、その多様性こそが活力をもたらすものであることは、様々な学問が到達した成果でしょう。ただ、身の回りのことだけを考えると、単一で洗練されたものだけがよいものと思い込んでしまいます。そして、それは自分との親和性が高いものに限られてしまう。
違うけれど、気にくわないけれどやはりなくてはならない、という感覚は大切だと思います。それを身につけさせるのも学校の役目です。
台風の遠い影響なのか
今朝は少し気温が低く風も涼しく感じます。遥か南に台風があるとのことですが、その影響もあるのでしょうか。
まだ今年は台風の来襲がないため、まとめてくるのではないかと危惧しています。昨年もそうでしたが、近年の台風は進路も予測不可能なので、警戒するに越したことはありません。