場面把握
小説の場面を理解させるためにいつも演劇や映画を例に挙げています。
時間や場所が変わることを印象づけるために、舞台や映像は意図的な切り替えを行います。舞台の場合は照明やセットを変えて、時空の変化を伝えます。映像でも多くの場合、そこがどこであるかが分かるような手掛かりを映し出します。小説の場合はそれを読者が読み取らなくてはなりません。
場面の切り替わりは人物の立場や心理に変化が起きるきっかけです。それを逃さずに読むことが小説を楽しむための大切なスキルであることを意識させることが、国語科の目的の一つです。
空気を読むことに熱心な日本人にこの作業は本来容易なはずです。要は文字だけの情報から表現された世界をどれだけ再構築できるのか、その力を身につけさせることが私の仕事ということになるわけです。
右肩下がり
これから気温が徐々に下がってゆき、師走並みの寒さになるとの予報が出ています。右肩下がりという表現が使われていました。今年は夏も秋もそれらしくないものでした。冬はどうなるのでしょうか。
落ち葉の季節
秋が深まってきました。落ち葉が急に増えてこれまでは全く暇だった中庭の掃除当番が悲鳴を上げています。欅からおちる黄葉は実に多彩な色をしていますが、その数の多さには当惑してしまいます。
はらはらと舞い落ちる落ち葉を何とか捕まえようとする子供もいます。歓声をあげて季節の移ろいを体感しているのでしょう。こういう経験はとても大切だと思います。