はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

教育

俯瞰図への変換

一部の車に自分の運転する自動車を真上から見下ろしているかのような映像を見せてくれるトップビューカメラなる機能があることは前から知っていました。これがどのように映像を作り出しているのかについてはよく分からなかったので気になっていました。今は…

計算できないもの

AIの発達によって多くの仕事が自動化され、従来の仕事が奪われるという観測は日増しに現実感を増しています。教員はむしろ仕事の多くの「雑用」が機械に代替することを歓迎していますが、中には本業である教室での仕事も奪われていくのではという漠然とした…

教育の範囲

教員の仕事が過労死レベルを超えているというのはよく聞く話です。現場の立場でも確かにそれは当てはまることもあり、深刻な問題と受け止めています。 教員の多忙は職掌が複雑多岐であることに起因します。教科の指導の他に生活指導、様々な事務的な仕事に加…

迷いを楽しむ

新しい学力観の根本には未知の問題に取り組む能力を育てるという要素が色濃くあります。既定の工程をこなしていく要領のよさよりも行き詰まることがあってもそれを克服する粘り強さが求められることになります。自分だけでは解決できない場合は他との協同が…

夢の実現

ある生徒から言われたことがあります。 「先生は夢を持つことが勉強を続けるためには必要だと言いますが、それってどういうことですか」 多少違うのですが、要約するとそういうことを言ったことがあります。学習は他からさせられるのと、自発的に取り組むの…

授業中心主義

日本の教員の仕事はやるべき範囲が広すぎます。自分の専門とする教科の指導に加えて、生徒の生活面を指導すること、学校運営上の事務的な仕事、委員会活動の指導、放課後の部活動の指導、保護者への対応などがあります。そのほかにも様々な単発的な仕事があ…

映像教育

ネット上での動画配信を利用して予備校講師の授業を受けるサービスが広がりつつあります。かつてはあくまで副次的な役割に過ぎなかったものが、いまでは完全に商品化され、講師がいない塾に通うというところもあります。質問を受ける役割の人員は配置されて…

いろいろな師に就くこと

伝統的な教育観の中に師承の学とか、秘伝という考え方があります。教育が大衆的な行動ではなかった時にはむしろ弟子は師を選び、師は自分の技能を伝えるに足る人物にのみ伝達をするというのが教育の理想だったのでしょう。今は機会の平等とか、教育の大衆化…

学問の意味

中学生に論語を教える機会があり、その深淵さを再認識しています。「学びて思わざれば則ち罔し」とか「憤せざれば啓せず」といった考え方は今の日本の教育に対する批判としてそのまま用いることができそうな文言です。 ただ、教育が一種のサービスと考えられ…

協働指導力

新学習指導要領が施行されれば生徒に協働学習能力が求められるようになります。他人と協力して未知の難問に取り組むのに必要な諸能力を若いころから鍛えておくことが必要と考えられたのです。しかし、それを教える側にその力が欠けているのが現状では大きな…

高校デビューを担保したうえで

教育の世界にも情報の一元管理を促進する動きがあります。これは生徒個人の指導履歴を過去にさかのぼって閲覧できることに加えて、部活動やボランティア活動などの課外活動の記録も検索可能にすることを目的としています。入学試験でもこれを取り入れる動き…

経験の評価

学校は生徒を評価する場所でもあります。指導の成果を検証するのが評価であると考えていましたが、最近はそれだけではなく、教えていないことまでが評価の対象になっています。 学業成績さらにクラブ活動などの学校内の諸活動に加え、校外での活動までが人物…

基礎学力

AIの技術進歩が教育界にもたらしている影響は計り知れないものがあります。コンピューターに知の領域を乗っ取られないためにどうすればよいのか。恐らく10前ならSFの領域だった危惧を今は真面目に考えなくてはならなくなりました。アクティブラーニングなる…

Chromebookが導入されたならば

教育の現場で使う生徒個人所有のICTについてはタブレット端末がよいとされてきました。ところがiPadは価格が高く、教育現場での管理が難しいという欠点があり、AndroidやWindowsのタブレットも一長一短でしかも画面が小さく、タッチパネルによる入力が意外に…

髪の色々

自国文化が絶対でなく、様々な文化があって、それらを共存させることの大切さが求められているのが今日の常識となっています。 大阪の高校で生まれつき髪の色が薄い生徒に対して黒くすることを強要していたというニュースが話題になっています。事実ならばと…

授業法の共有

生徒に主体的に学習させる授業への切り替えが教育界の急務になっています。日本ではアクティブラーニング(AL)と呼ばれている授業法はまだ方法論が確立しておらず、各自のイメージしているものがばらばらです。目的達成のための手段としての授業であれば、…

基礎学問の価値が分からなくなると

最近の教育の風潮に国際化社会の中で役に立たないものには意味がないなどと平気でいう人が多いということがあります。一見矛盾がないかのように思えるこの表現には様々な欺瞞があります。 まず、国際化社会、グローバル社会などという言葉が多様な意味を持ち…

英語の民間試験導入にまつわる問題

今朝の読売新聞の一面トップは<国立大「マーク式と民間」>でした。2020年度から大学入試が大きく変わり、センター試験は「大学入学共通テスト」と呼ばれるようになります。変更点の特徴の一つが英語の「話す」「聞く」といった技能への評価の拡大です。「…

コーチは偉いけど

教員は教材を教えるのではなく、学ぶ意欲を高めることに中心をおくコーチになるという未来予測を読んで、少なからぬ違和感と無力感を感じています。それは私の現状認識が甘いからなのでしょうか。 確かに現時点でもかなり優れたデジタル教材があり、教え方も…

自信を失わせないこと

慶應義塾大学の外山理沙子氏らの研究「負のピア効果 ―クラスメイトの学力が高くなると生徒の学力は下がるのか?―」を読んで考えたことを書いておきます。この研究は成績の高い集団に入った方が成績は上がるという近年常識化してきている考え方に異論を唱える…

年度末

今日で平成28年度は終わります。学校関係者にとっては年度の終わりはけじめのときです。これまでのあれこれに関してまとめをし、来年度のことを考えます。教育というのは終わりがあるものではなく、いつまでも継続するものです。だからこそ、無理矢理にでも…

配合率

生徒の協働学習による効果は確かにあると思います。ただ、少なくとも中等教育においてはすべてを生徒任せにするという訳にはいきません。昨今のアクティブラーニング(以下ALとする)論の中には、教員は課題を考えそれを提示し、後は見守るだけでよいという…

採点基準

小数点を含む計算の答えの表記法について採点基準の違いからどうみても正解なものが減点されるという事例がSNSで拡散されているようです。現場の教員としてはこれを単に教師の能力不足として片付けてほしくないという思いがあります。 答えは9.0ではなく9だ…

入試の弊害

学力試験を若い世代に課すことには重要な意味があります。新しい学力観を推進する人の中には現在の入試のあり方を否定的に語る人もいますが、その中には感情的な嫌悪感でしかないものが大半です。 たとえ丸暗記であろうと、ビジネスに直結するものでなくても…

話しすぎ

私は授業を進める上で悪い癖があります。忙しくなるとつい話しすぎてしまうのです。それがまた自らを苦しめることになってしまうのに。 余裕がなくなると進度のことばかりに気が向かい、先へに進むことが第一目的になります。結果として詰め込み型の教育スタ…

経験なき実感

戦中を扱った小説を教える時、戦後世代の私がいつも考えるのは経験のない恐怖感や閉塞感をどのように伝えたらよいのかということです。爆撃を受けたことのない私にとって煙幕も爆風も肉をつんざく銃弾の音もすべて想像であり、多くの場合は映画などで再現さ…

教員の個性

同一学年を複数の教員で分担する時は、授業の進度に気を使います。普通は同じ考査問題を使って評価するので、教えたことに差がつかないようにします。出題前に不公平感がでないよう最小公倍数の出題を心掛けます。 ここまではよいのですが、授業の細部に至…

授業アンケート

生徒の成績をつけ終わった後、今度は私の方の評価もしてもらわなくてはなりません。生徒には授業アンケートを書いてもらいます。これは自分の授業のやり方を反省するための資料になります。 当たり障りのないよかったといった評価は参考にはしません。生徒は…

一斉授業の工夫で

アクティブラーニング(AL)という言葉が独り歩きをしている気がしてなりません。新しい学力観のあいまいな提示が現場を一層混乱させています。 これまでの教育方法は教師から生徒への一方向的な情報伝達であり、生徒にとっては教室は情報をとにかく受信す…

少なくとも見通しを

2020年度から導入されるとの噂の大学入試複数回実施案はどうやら見送られることになりそうだとの報道があります。暗記や入試解答に特化したテクニックの習得に偏りがちな現在の大学入試を高校までの学習内容に近づける策として提案されたようですが、現場か…