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はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

配合率

生徒の協働学習による効果は確かにあると思います。ただ、少なくとも中等教育においてはすべてを生徒任せにするという訳にはいきません。昨今のアクティブラーニング(以下ALとする)論の中には、教員は課題を考えそれを提示し、後は見守るだけでよいという…

採点基準

小数点を含む計算の答えの表記法について採点基準の違いからどうみても正解なものが減点されるという事例がSNSで拡散されているようです。現場の教員としてはこれを単に教師の能力不足として片付けてほしくないという思いがあります。 答えは9.0ではなく9だ…

入試の弊害

学力試験を若い世代に課すことには重要な意味があります。新しい学力観を推進する人の中には現在の入試のあり方を否定的に語る人もいますが、その中には感情的な嫌悪感でしかないものが大半です。 たとえ丸暗記であろうと、ビジネスに直結するものでなくても…

話しすぎ

私は授業を進める上で悪い癖があります。忙しくなるとつい話しすぎてしまうのです。それがまた自らを苦しめることになってしまうのに。 余裕がなくなると進度のことばかりに気が向かい、先へに進むことが第一目的になります。結果として詰め込み型の教育スタ…

経験なき実感

戦中を扱った小説を教える時、戦後世代の私がいつも考えるのは経験のない恐怖感や閉塞感をどのように伝えたらよいのかということです。爆撃を受けたことのない私にとって煙幕も爆風も肉をつんざく銃弾の音もすべて想像であり、多くの場合は映画などで再現さ…

教員の個性

同一学年を複数の教員で分担する時は、授業の進度に気を使います。普通は同じ考査問題を使って評価するので、教えたことに差がつかないようにします。出題前に不公平感がでないよう最小公倍数の出題を心掛けます。 ここまではよいのですが、授業の細部に至…

授業アンケート

生徒の成績をつけ終わった後、今度は私の方の評価もしてもらわなくてはなりません。生徒には授業アンケートを書いてもらいます。これは自分の授業のやり方を反省するための資料になります。 当たり障りのないよかったといった評価は参考にはしません。生徒は…

一斉授業の工夫で

アクティブラーニング(AL)という言葉が独り歩きをしている気がしてなりません。新しい学力観のあいまいな提示が現場を一層混乱させています。 これまでの教育方法は教師から生徒への一方向的な情報伝達であり、生徒にとっては教室は情報をとにかく受信す…

少なくとも見通しを

2020年度から導入されるとの噂の大学入試複数回実施案はどうやら見送られることになりそうだとの報道があります。暗記や入試解答に特化したテクニックの習得に偏りがちな現在の大学入試を高校までの学習内容に近づける策として提案されたようですが、現場か…

あくまで支援

先日、とある教育支援ソフト会社の製品の説明を受けました。教育の現場で使われることに特化したもので、様々な工夫がなされていました。 iPadなどのタブレット端末で動作するクラウドを利用した相互通信型のブレゼンテーションソフトで生徒の作成した内容…

教科書は電子化しない方が効果的

どんなに技術が進んでも中等教育の教科書は紙面で提供すべきです。すべてを電子化することは大きな過ちだと思います。 ICTを教育の現場に活用しようという風潮は止まることはないでしょう。いわゆる反転型の授業を完全に行うならば、インターネット検索をす…

自分で考えたように思い込ませる

授業の進め方についての模索は止むことがありません。そこにはさまざまな手法がありますが、最終的な目標は自他の意見を総合して各自の意見をどれだけ的確に言えたり、書いたりする力を身に着けさせるのか、その能力を刺激することにあるといえます。生徒同…

韓国は国定教科書に

韓国では教科書を国定化することになったようです。金大中政権下で検定制になった教科書を再び国定教科書に戻すとのことです。現行の教科書が北朝鮮や日本に対して寛容な立場をとるものが多いための策らしいのですが、韓国の一部では「安倍教科書」などと揶…

出番

演劇部の顧問をしていて思うのは、機会が生徒を成長させるということです。はじめのうちはどんなにセリフを覚えたり演技を覚えても、どこか自信がなくてそれが表に出てしまう。そんな生徒が幾つかの役をこなすうちにすっかり演技のコツのようなものを掴んで…

観察力

コーチングという人材活用術については以前からその重要性が指摘されていました。教育の現場では「声掛け」と言われることが多い個人への助言の方法です。この方法が成立するためには助言者の観察力が基本になります。 ある生徒が何かしらの問題を抱えてい…

学ぶ意味を示すこと

効果的な学習指導方法を日々考えているのですが、指導上のテクニックについてはまだまだ学ぶことが多いことに気づきます。ただし、学びを発動するのは学習者の方であり、どんなに教え方が巧くても学ぶ気が起きなければ効果は上がりません。 入試という目標…

教養のない教育は

先日、年配の教員から声をかけられました。 「若手の先生は確かに教え方はうまくなっているし、その方法について真剣に考えているようだ。その点は感心するんだけどね。」 仰りたいのはその後だったようです。 「ちょっと話を聞いてみるとね。肝心なことを知…

参加型はライブ

参加型授業にするために大切なのは雰囲気作りと仕掛けだと考えています。授業は業(わざ)を授けるものである以上、一定の理想的な意見なり、解答に導くことが前提になります。しかし、その色が強すぎると生徒が思考する自由度が阻害され、参加することがで…

必要な力

これからの先の見えない社会を生き抜く力をつけさせるためには、小手先の知識では通用しません。その場の試験を乗り切る力を求めるのではなく、生涯にわたって使えるスキルを身につけさせなくてはなりません。私はその力を「問題発見力」「忍耐力」そして「…

失敗させる方法

いま課題として考えているのが失敗させる機会を与えることです。失敗は誰でもしたくはないものです。しかし、間違ってみないと分からないことは数多くあり、それを経ずに成長するのには危険性を感じるのです。ネジや釘を使わずに建物を建てているような感覚…

クラスは20人に

新しい学力観に基づく教育目標を達成するためには、いまの40人学級の原則は明らかに不向きです。できれば20 人、多くても30人以下にする必要があります。 40人の原則は一斉かつ一方向の教育には対応できてきました。それでもいわゆる落ちこぼれと称される学…

受験生を失望させないで

大学全入時代ならば仕方がないということも出来るかもしれませんが、複数の大学において合格者の水増しなどの残念な報告があります。文科省の指導が入る大学もあるようです。少子化のなかで大学の質的低下が起き、さらには一部の有名大学への受験生の集中が…

何が役に立つのか

我が国の国際的な競争力が相対的に低下しているというのは大方の見方になっています。何を基準にそう言うのかには問題がありますが、相当の危機感を持っている人が多いのは事実です。 そこで考えられるのが教育の改革ということになるのですが、それが混迷…

代ゼミ・ショック

大手予備校の代々木ゼミナールがかなり大規模な業務縮小を発表しました。かつて代ゼミといえば塾・予備校の代名詞のような存在でした。私は浪人こそしませんでしたが、夏期講習などに代々木校舎に通ったことがあります。大教室にカリスマ的な教員がパフォー…

実技授業から学ぶもの

体育や音楽などの実技科目の授業は大変参考になります。こうした科目は生徒を何らかの形で参加させ、時間内で具現化することが前提です。ある技ができたり、歌がうたえたりすることによって参加者は一定の達成感を得ます。自己や周囲に対する観察や批判の心…

留学の価値

日本の学生が内向きの志向になっているとはよく言われることです。国際的な感覚に乏しい限定された視野の人材しか生み出せていないとの反省から、各大学が留学に力を入れています。 趣旨はよく理解できますし、奨励すべきことだと思います。ただ、日本国内…

要約を意識してノート作りを

歴史の入試問題のなかに文章の記述で答えるという形式があります。その対策は何をすればいいのかという質問を受けるうちに思いついたことがあります。もちろんもっと本格的な学習法としては別にあると思います。私が思いついたのは言ってみれば初級編です。 …

反転授業という出発点

反転授業という言葉がよく聞かれるようになりました。これは学習の工程を変革するというもので、従来型の教授法へのアンチテーゼです。 簡単にいうと、授業の始まる前に生徒に予習をさせ、学習内容の概要は自力で学ばせ、授業ではそれを前提により応用的な質…

学力

全国学力学習状況調査の結果の公表の是非をめぐり、賛否両論があるようです。特に学校別の成績については、序列化や過度な競争を招くという危惧があるとして慎重論があります。私は公表の有無は学校に任せるべきだと思います。 学校の責務は学力向上が不可…

宿題

宿題の量については様々な意見があります。ある程度の量をだした方が成績が上がるのは事実です。教員の中にも宿題信者はいて、彼らは恐ろしい未提出チェッカーでもあります。忘れてきた生徒には全力で叱りつけます。 こうした試みは低学年には効果があり、…

場面に応じた導入を

タブレットなどを使ったICTを利用した授業が、先進的なものとして歓迎されている傾向にあります。確かに通信機能を使ってデータの双方向通信を行うことは、対話型授業の展開の補助になることは容易に想像がつきます。 ただ、こういう技術を使うことが向いて…

添削

文章作成に苦手意識を持つ生徒は多く、作文や小論文指導は重要な指導項目だと考えます。そのことを否定する人はおそらくいないでしょう。ただ、実際の指導となると容易ではありません。他の採点等と比較すると、所要時間がかなり長く、その方法も多様なため…

スローリーディング

灘高校の元国語教師の橋本武さんの授業ノートを中核にした『灘高・伝説の国語授業』が文庫化されたので読んでみました。短編小説『銀の匙』を三年かけて読む、いわゆるスローリーディングで有名な授業をなさった、そのノートに当たるものです。 スローの根…

電子ノート化

授業で使う手書きノートをiPod touchのCamiAppというKOKUYOのアプリを使って電子化することにしました。かつてはすべてをキーボードで打ち込んでいたのですが、図表が多いことやあくまで自分用であることから考えて手書きのままでいいとの結論になったので…

手書きノートの電子化から

教室でのタブレット端末の使用について世論が醸成されつつあります。教員の立場からいえば、問題はほとんど教師側にあります。何よりも教材を作成するノウハウがないし、それを習得したり、作成する時間の確保が困難であるというのが問題です。 レディメイ…

落書きを叱る前に

生徒のノートを見ると思わぬ発見をすることがあります。私の授業が退屈だからでしょう。あちこちにイラストがある。しかも、全く授業の内容に無関係という訳でもなく、ある意味、論点の絵画化ともいえるものなのです。例えば、哲学的な自他の問題を扱った時…

スマートという皮肉

最近の調査によれば、スマートフォンの利用時間が長い子どもは成績が悪いという結果が出ているようです。当然予測できる結果であり、それ自体に目新しさはありませんが、これは教育界が克服しなければならない重大要件の一つだと思います。 スマートフォン…

大学の苦労

某大学の車内広告を見て思うことがありました。その大学では教養科目を4年間履修し、1年においては教養科目以前の基礎科目も置くというのです。専門科目は教養科目とリンクさせて並行して行うというのです。 おそらく入学してくる学生の実態に合わせたカリ…

きっかけづくりが本道

大切なのは好奇心とそれを解決するための手順を教えることだと思います。私は時々確認するのですが、中等教育で求めらているのはそういうことではないかと思うのです。私の場合、研究職の経験が少しあるので、この点の切り替えがうまくいかなかったことがあ…

婉曲という文化

古典を教えていると日本語には数多くの婉曲表現があることに気づきます。推量の助動詞「む」は連体形で用いられるとほぼ例外なく、推量の意味が薄まり婉曲的な意味になりますし、「めり」をはじめとした推定の助動詞など、いわゆる推量系の助動詞が豊富なの…

学習の身体性

学習者にとって学ぶことは単なる頭脳の行為ではありません。身体を動かしながら覚えたものは定着しやすいといいます。私は高校生の頃、定規などで拍子を取りながら世界史の用語などを覚えました。こうしたバナナの叩き売り式の学習の経験者は意外に多く、個…

自由な発想

よく自由な発想が大切と言いますが、自由な環境の中では新しい考え方はかえって生まれにくいと思います。満たされている環境の中では新しいことを考える必要はありません。なんらかの欠乏感なり、違和感なりが新しいことの必要性を生み出し、その刺激で新し…

こどものために

私が若い世代のために何ができるかを考えると、それほど多くはないことに気づきます。ただ、幸い教育現場で働いているため直接語りかける機会が他の方よりは多少多い。そこで、なにを伝えるかが問題です。 自分の教える教科のカリキュラムをこなすことはもち…

愛国心

読売新聞で連載されている愛国心教育に関する記事を興味深く読んでいます。わが国にとって愛国心教育は過去の失敗と結びつけられる難しい問題です。排他的な考え方に導くことなく、己れを愛するのと同じように他者を慮る価値観世界観を育てることが課題です。…

引っかかるもの

授業が一方的になってきたなと最近反省をしています。マイペースで進められるのは快適ですが、それでは生徒諸君になにも残せません。大切なのは何らかの引っかかるものを残すこと。それさえあればあとは各自が続けてくれることが見込めます。たくさんの「は…

出会い、経験

先日、ある方から高校時代には出会いと経験の蓄積が大事だというお話を伺いました。自分の世界観を広げ、可能性を意識することが、自己の肯定感や向上心に繋がるという訳です。 教員という仕事がこの点に寄与できるとしたらなにか。とりわけ平素の授業の中で…

最後の一画

教員は毎日が反省の連続です。私は授業が完璧にできたと満足したことがありません。もちろんあるときにはかなりうまくいったという達成感を持つことがあります。しかし、それは多くの場合自己満足であり、後ほど生徒の感想を聞く機会があった場合、自分の考…

学校の重み

最近の政治家は学校の重みを忘れてしまったようです。田中真紀子文部科学大臣の大学許認可の取り消しも、教育の仕組みをまったく理解していないことの象徴といえます。大学は全体としてあるのではない。それぞれの学校に関わる人が作り出すものなのです。い…

計算力の低下

今日の報道で、文部科学省の国立教育政策研究所が調査した全国学力テストの分析結果が発表されていました。それによると、小学6年生の半数近くが、小5までに学ぶ「小数のかけ算・割り算」の意味を理解していないとみられるとのことです。具体的には少数を…

やる気にさせる

教員の奥義は生徒にやる気にさせることです。教える内容はそのきっかけづくりでいい。答えや答え方を教えるよりも、答える楽しさを伝えるのが教員の役目です。教員養成の段階でどれだけ意識づけされているのかを知りたいです。