はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

英語で語る日本

 NHKの語学番組の中でもユニークなのがトラッド・ジャパンである。この番組は日本の文化や芸術を英語で説明することをメインにすえている。

 日本人にとって英語学習が何を目的にするかと問われたならば、私は世界に向かって自分を語ることと答えたいと思っていた。自らの立場を英語で語ることこそ、国際社会では必要なことなのだ。

 ところが、日本を語ることは今までかなり難しいとも考えていた。日本文化の中には欧米にはない概念や、思考、行動の様式があり、それらを英語に変換するのは無理だと漠然と思っていたのである。確かに、たとえば「わび」「さび」を英語で説明するのはかなりむずかしい。しかし、難しいからやらないというのでは次に進めない。いかに冗長であっても、あるいは近似値に過ぎないものであっても、私たちは説明することをあきらめてはいけないのだ。トラッド・ジャパンはその意味で非常に意欲的なもので大いに刺激を受けたのである。

 11月号のテキストの、「頑張れ」と「Good luck」の比較は面白かった。言葉の比較はそのまま文化の差異を論じることになる。大変興味深い。是非これからも英語で日本を語ることには興味を持ち続けたいと思う。