野津田で見たいのは

　日曜日にJFLが開幕します。FC町田ゼルビアは昇格と準加盟の両方を一挙に達成したカマタマーレ讃岐です。これまでの戦歴とホーム開催という点において町田がかなり有利でしょう。しかし、初戦なので何が起きるか分からない。
　野津田で見たいのはゼルビアの勝利だけではありません。一体となって戦うスタジアムの雰囲気です。町田の財産は少年サッカーだと思います。企業チームにないユニークさはそれしかない。しかし、だからこそ貴重なクラブになり得るのです。だからスタジアムに集う人は少年のような気持ちになれる。
　プロのクラブのほとんどが企業の論理で動いている。プロならば当たり前と思考停止する人が多いのは残念ですが、スポーツにビジネスの論理を持ち込みすぎると詰まらない。チームが目指すのは勝利であって金儲けであってほしくはありません。
　町田のサポーターにはまだ純粋にサッカーが好きな人の割合が大きい。選手ももっと条件のいいチームに行けそうな人ばかりなのに短い選手生命を傾けてくれている。
　さまざまな思いの結晶が野津田に集い、どんな花を咲かせるか。私が見たいのはそれなのです。