はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

パニック映画の嘘

 SF作家の小松左京氏の訃報に接し「日本沈没」のテレビドラマや映画を思い出しました。リメイクした映画はなんと沈没を食い止めるという驚くべき結末もさることながら、あれだけの大惨事の中で平然と生活を営むその他大勢の登場人物に違和感を感じる場面がありました。やはりそれは作り物の災難なのです。
 このたびの震災で津波に襲われた地域の人々はどうだったのでしょうか。Youtubeに投稿された映像では圧倒的な流れの中でなすすべなく町の崩壊を見続ける人々が映し出されています。助けたくても助けられない。そんな無念さが溢れています。
 パニック映画の嘘はある程度仕方ありません。しかし、小松左京氏が残したメッセージは危機管理の重要性の再確認だと思います。その意味で私はあの作品をもう一度読み直したいと思います。いまはとてもそんな気になりませんが。