はてなの毎日

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それぞれの悩み

 昨日、歯科の診療を受けたら担当の歯科医がなかば愚痴のように話したことがあります。それは、歯学部の教育体制の問題点でした。
 その医師によれば、歯科医になるには文部科学省が管轄する大学と、厚生労働省の管轄する医師免許制度とが齟齬をきたしており、よい医師を生み出せる環境にないというのです。二つの役所がそれぞれの立場で制度をつくり、人材育成を管理するのが現場の実情を踏まえていないことに繋がっているようなのです。
 医師は技術も大切ですが、全人格的な成長も大切なはずなのに、今の制度ではきわめて短い時間に知識と技とを身につけることが求められ、それができない場合は予備校のようなものに通うことが求められ、ますます視野の狭い人物になっていくかのように、その医師は話していました。
 総体的に物事を見る目、全体として何が利益になるのかという視点が今の日本には求められているように痛感しました。