はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

調和的な発展

 不景気がこれだけ継続するとなかなか展望が見えてきませんが、それでも世界のほかの地域に比べるとまだ安定しているとみなされているようです。震災があっても、政治家がだめでも、経済成長が頭打ちでも円の価値はいっこうに下がらず、むしろ過剰な円高が我々を苦しめています。
 国内の情勢に注目してみるならば、その現状は極めていびつに感じます。いくつかの主要都市圏では感じませんが、地方都市をたずねてみるとその衰退は著しいものがあります。高齢化社会がその感じをより濃厚なものにしています。
 かつてのような競争社会的な発展が見込まれない時代においては、地方都市はどんどん取り残されていきます。最近の若い指導者に根強い、弱肉強食容認、効率主義的な考え方がこれに拍車をかけていきます。
 いまや日本という国は、思いやりにかけた独りよがりの国民の住む島国になっているのかもしれません。
 私はこういう時代であるからこそ、協調的な思考が必要だと思います。消費税を上げることももちろん必要であると思いますが、その前に他人のことを考えられる人材を増やすことが必要なのではないでしょうか。
 今年は大震災が発生し、自分の日常の生活を見直した人が多かったといいます。私もその一人でした。私たちの毎日がきわめて微妙な、絶妙なバランスの上で成り立っていることを実感できた人も多いと思います。それを崩さないためには自分の身の回りを固めるだけではなく、もっと広い視野が必要なのです。
 私は教員として、明日の日本に必要なことについて、若い世代に自分が感じていることを話し、それをきっかけに各自で考えてもらいたい。そして、答えを探してもらいたいと思っています。