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刺青の文化

 大阪市の公務員が刺青をしているという理由で処分の対象になるか否かが問題になっています。これはわが国が刺青にたいしてどのような文化を持ってきたのかを考えるきっかけになります。
 刺青は近世には罪人のしるしとして施された歴史があり、さらにはヤクザのシンボルとしても捉えられてきました。一方で高度な芸術性を発展させてきたこともあり、海外からわざわざ日本に刺青を彫らせに来る外国人もいたとのことです。しかし、この文化はつねに禁令のもとに発展したという性格をもっています。
 刺青がファッションの一部として考えられるようになったのは、外国人の考え方の影響が大きいのでしょう。清純そうな外国人女優がごく自然に首筋にバラの模様の小さな刺青をしているのを見て私も驚いたことがあります。
 若者にとって刺青にたいする考え方は以前の世代の人とはかなり乖離しているようです。むげに否定するだけではなく、刺青が日本文化にとってどのような意味をもち、今に至っているのかをしっかりと考えさせることをしなければならないでしょう。