はてなの毎日

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衆愚か民意か

 民主党政権の失敗をさまざまな論者が論っていますが、その多くは民主党の無策を非難するものです。そもそもこの政権が誕生したのは自民党のあまりにもふがいない政権運営に対する国民の怒りを得票源にしたものでした。もちろん甘すぎるマニフェストに釣られた向きもありましたが、それよりも今のままではとんでもないことになりそうだ、という危機感が政権交代を実現しました。

 民主党が行なった事業仕分けなどの財務の透明化には一定の意味があったと思っています。ただ、素人がよってたかって専門家の無駄遣いは許さない、未来のためだかなんだかしらないがそれより今の飯をよこせ的な展望のないやり方は確かに間違っていたといえるでしょう。民主党に足りなかったのはブレインと統一した見解でした。かつての新進党が反自民で結束したものの結局短命で終わったのとおなじような結末になってしまいました。寄せ集め政党の宿命といえるでしょう。

 私はどの党でなくてはならないなどとは少しも思いません。国のためになるならば何度でも党を乗り換える方針です。その立場からすると、いまの状況はかなり危険です。自民党が失策をした場合それに代替する政党がない。民主党は政策を練って真の野党になってほしい。寄せ集め政党はもういりません。日本維新の会はあらたな民主党への道を歩んでいるような気がします。政権よりも政策を重視する党になれば、真の政権野党になれる可能性はあると思います。

 今はどうも衆愚政治のような形になりつつある気がしてなりません。