価値
何に価値観を見出すのかは人それぞれです。自分にとって宝石に見えるものでも他人にはごみくずにしか見えないことだってある。価値観の相違という言葉が言わば日常語であることからも分かるように、私たちは価値観の多様性の中で生活しています。その多様性こそが社会を動かす根拠にもなっているのです。
ネットオークションにかつて古本を出品したことがあります。とある山間の田舎町の地誌で研究のために手に入れたものでした。地元の関係者でない限り開くことのない本でしたが、購入価格とほぼ同額で売れました。価値観の多様性ゆえの取り引きを実感したのです。
私たちの身の回りにはこうしたことはいくらでもあります。多様な価値観を否定することは、そのまま社会の硬直を意味する訳であり、決して譲ってはならないものといえます。