はてなの毎日

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要約を意識してノート作りを

 歴史の入試問題のなかに文章の記述で答えるという形式があります。その対策は何をすればいいのかという質問を受けるうちに思いついたことがあります。もちろんもっと本格的な学習法としては別にあると思います。私が思いついたのは言ってみれば初級編です。

 それは、毎日の授業の復習の仕方にあります。歴史の授業では各回テーマがあるはずです。例えば欧州中世の宗教改革についてとか、明治維新後の殖産興業についてとか、ある程度はまとまりをもって話されます。大抵の場合、板書(黒板に書かれること)は年号や歴史用語、さらにはその関係を意味する記号などにとどまり、ノートもそれを移すことに終始してしまうものです。何年に何があったということは歴史学習にとって基礎知識であるのですが、これだけでは記述形式の解答はむずかしい。

 記述問題が求めているのは複数の歴史的現象の関係性を説明することであって、個々の用語の知識にとどまりません。そこで、記述のいわば準備練習として毎回の授業の内容を4〜5行の文でその都度ノートにまとめておくことを勧めたいのです。歴史教員の話した内容をストーリーとしてまとめておけば良いので授業の復習として行うにはやりやすいのではないでしょうか。授業の印象が消えないうちにやれば、教師の口調や強調した事項なども残っているはずなので、まとめがしやすいと思うのです。各回のテーマの要約がまとまりある文章になっていれば、ストーリ性をもった知識の引き出しが増えていくことにもつながります。

 結果的に授業の要約を毎回作るということになります。これは文章の要約よりも取り組みやすく学習効果も上がり、さらにはいわゆる普通の(文章を読んで行う)要約の力もつくことが期待できると思うのですが。