力と技を超えるもの

　FIFAワールドカップの予選リーグの一戦目においてアジアのチームは1勝もできませんでした。韓国がロシアと引き分けたのはせめてもの救いと言えます。アジアのナショナルチームが勝てないのは単に体力面や技術面の問題だけではないように思います。うまく言えませんが、それはサッカーという文化の理解度の差と言えるのかもしれません。

　かつて読んだ本にサッカーとはその国や地域の伝統文化に関わるものであり、日本が日本らしいサッカーをして勝利するためには積極的に日本文化を学び、それを試合中に形として発揮しなければならないといった趣旨のものがありました。

　いまの日本やアジアの国々はそれが意識できていない。国々のいわゆるソウルフードがそれぞれ異なるように、サッカーのプレースタイルはモノマネではならないようです。アジアの各国らしいサッカー観が必要なのです。それは力や技を超えたものなのでしょう。