精読

  最近は何でも速さが求められるようです。本を読むのもとかく速読と概略の把握に関心があり、じっくり読むということに価値観を置かない風潮があります。

  書店にいけば速読術といった本はいつも一定の需要があり、なかにはあらすじだけをまとめた本もあります。私たちは一冊の本に向き合う余裕すらなくしてしまったのでしょうか。

  ある方がいうには読書は繰り返し読むのがよいとのこと。その方の場合は一回を時間を掛けて読むのではなく、読み飛ばしてもいいから複数回読むべきだと主張しています。確かに知識そして知恵に至るには方法はどうであれ、一朝一夕にはならぬもののようです。

  例えばセンター試験の国語にしてもあれだけの問題量が本当に必要なのかを再考すべきではないかと思います。ややもすれば、技術だけで解けてしまう問題が国語教育の目指すところなのか。疑問があります。