はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

出題の意図

  受験生に対して過去問を演習する日々が続いています。教員としては今ひとつ物足りない作業なのですが、さしあたって必要な技を提供するのも務めではあります。
  過去問を解説していて気づくのは出題意図が明確な問題とそうでないものがあるということです。もちろん入試問題の究極の目的は合理的に差をつけることであり、その意味では何でもいいのかもしれません。ただ、それでも当座の目的を越えた意図が想像できるものも確かに存在します。
  国語科の場合、問いたいのは言語を操る力であり、短期的な解答作成の手順の確認ではありません。それを問う場合、どうしても記述を伴う解答がほしいのですが、大量の答案が集まる学校では採点の余裕がありません。だから、瑣末な知識や手順を問う問題にならざるを得ないのです。
  そういう制約の中でも、何とか読解力や想像力を試そうとしている設問に出会うことはあります。それを見た時には、ちょっとした感動と敬意とを感じます。