はてなの毎日

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あえて非現実的に

 年金制度があぶないといういうことはかなり周知されていますが、今回の抑制措置の発効によって、物価上昇率より年金の上昇率が下回るという事態が明らかになりました。高齢者に財の傾きがあると考える経済学者もいるようですが、実際には収入が年金だけという世帯も多いのです。経済学はマクロで物事を捉える学問だと思います。そうすることによって世の中のお金の仕組みを制御することができるからです。その意味では大切な学問でしょう。

 ただし、実際には理論外の現実がたくさん発生する。そして、その例外とされた人たちにも人生があるのです。経済学の考える理想的な状態と現実とがかけ離れている時に悲劇が発生してしまいます。

 この問題を埋め合わせるのはなんだろうか。あえて非現実的に物事を考えてみると、利害の関係を超えた助け合いしかないのではと思うのです。困った人をちょっとだけ助けるというものの考え方が、最終的には社会レベルでの活性化につながるのではないかということです。「情けは人のためならず」の精神をより分かりやすく、実践的理論的に示すことが求められている気がしてなりません。