はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

気持ちよく間違えてもらう

 国語の授業に限った話ではありませんが、教員の仕事の大切な心掛けに、生徒が失敗をする機会を意図的に作るということがあると感じています。間違えがないように育てるのではなく、間違える経験を積ませる方が大切なのです。

 我々は成功体験から多くのものを学びますが、それ以上に失敗の屈辱から得るものが多いと思います。自分の思い通りにならなかった事実にいかに正対し、どのような改善策を講じていくか。それが人の成長にとっては不可欠の要素です。

 しかし、失敗は多くの場合、失望や自暴自棄につながりやすく、そのために学習行為を阻害してしまうことも考えられます。

 私たちのしなければならないことは、生徒に気持ちよく間違えてもらうことに他なりません。そしてそれができるのが学校なのです。教室までが正答以外は認めない場所になってしまっては学びは発動しません。少なくとも私の仕事は気持ちよく間違えてもらう雰囲気を作り続けることだと考えています。