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入試国語に記述問題か

 センター試験に代わる新方式の大学入学試験の全容はいまだに謎なのですが、最近の報道によると記述問題が導入されるとのことです。これは誰もが想像していたことであり、目新しい情報ではありません。気になるのはどのような形式で行い、なおかつ採点基準はどのようなものなのかということです。

 国語の問題に限って言えば、現行のセンター試験ではマークシートという制約上、すべてが選択式問題であり、それゆえにある意味テクニック的な方法で解答することができます。受験生はその仕組みを見抜くことに専念し、真の国語力を試せているのかについては疑問がありました。記述問題は表現力を問えるという点においてこれまでにない選抜ができるといえます。

 ただ、理想とする表現力がどのようなものなのかについてはある程度の方向性を示すべきでしょう。文章に型を求め、整然とした論理構成を作れるか否かを問うのが主流かと思いますが、多少の曲折があってもいうべきことを言えているか、独創性はあるのかといった点を重視する採点法もあるはずです。同一の基準で試験が行われることが前提なら、このあたりをはっきりさせておかなくてはなりません。

 当面、私のような現場の教員にとっては生徒の表現力を刺激する授業の在り方を考えなくてはならないことになります。教員が話すのをノートに取るだけの授業ではうまくいかないのです。しばらくはこの新テストの動向に振り回されそうです。