メアリー・カサットのジャポニズム
横浜美術館で開催中のメアリー・カサットの特集をみてきました。アメリカ人の女性ながらパリに渡って絵画を学び、印象派の画法を身につけ画業を大成させた人です。
ドガとの交流を通して印象派の画法に磨きをかけたカサットの絵はまさにその主流と言えるタッチや色使いで、感動的です。展示されていた作品の大半が人物画でしかも、自分の家族や、幼児を含む母子であり、慈愛に溢れていました。思わず笑みがこぼれてしまうような優しさが感じられました。
また、江戸の浮世絵の影響を受けた後期の作品はまさに日本的で驚きます。日常の風景の作品化という点において共感できたのかもしれないと考えました。
この日は人出が少なくゆっくりと見ることができました。優しさの中にも芸術のあり方を追求する強さを感じる作品が並んでいます。お近くの方は鑑賞をお勧めします。