はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

何かを消して何かを見せる

  中高生向けの演劇の脚本を書こうと考え始めました。彼らが自分を演じるために、必要なきっかけを与えるのが目的です。教員が書くということは当然ながら背後に意図が隠される訳です。しかし、それが前面に出すぎると説教くさくなってしまう。

  いま考えているのは大切な要素を意図的に抜いた演出です。当然舞台にあるべきものがない、いるべき人がいないのにその存在が満たされているかのように演じられるというものです。役者はその見えない存在に対して働きかけ、自然に振る舞う。そうこうしているうちに観客はその存在を幻視するようになるというものです。演技力を要しますがうまくいくと面白いはずです。
  存在の欠損を演じることで逆にその存在の価値を考えさせるという隠れたメッセージを潜ませてみたいのです。さて、乞うご期待。