はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

はがきを書く意味

 年賀はがきを各時期に入り、職場でも今年からはLINEで新年のあいさつをすることにしないかという声をよく聞くようになりました。古い人間だからかもしれませんが相当な違和感を感じています。

 私も毎日ブログを書いており、ネットの簡便さと機能はよく心得ているのですが、個人的な通信はやはり紙に書いた実物に優るものはありません。どんな悪筆でもその人でしか書けない文字を目にすることに意味があると思うのです。手間をかけて自分のためだけに時間を使って書き、ポストに投函するという過程を含めて尊いものと思うのです。

 はがき通信にとって逆風はいろいろあります。例えば個人情報保護の観点から互いの住所をなかなか知りえなくなったことがあります。学校ではクラスメートの住所でさえ、互いに聞き出さない限り知ることはできなくなっています。さらに、ポストの数が人口の割には少ないこともあります。一時期コンビニエンスストアに設けられていたポストは、かなりの業者が撤退したため、いまは限られたチェーンでしか受け付けてもらえません。

 そのような、はがきコミュニケーションにとってはシステム的な阻害要因があるのですが、それよりも大きいのが個々人がはがきを出すことに対して意味を感じなくなってしまったことが大きいでしょう。それが最大の理由です。個人の価値観に属することであるのでそれ以上は何も言えませんが、何か根本的なところで方向を間違えているような気がしてなりません。

 来年からはがきの値段が値上がりするとか。事業としてはすでにかなりの赤字が出ているとのことで致し方ありませんが、このままではますますはがきを書く人は減るでしょう。残念なことであります。