はてなの毎日

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安くてもよい物

 円高進行中の時代は、デフレも影響してとにかく安い物を買う傾向にありました。これは消費者の心理として仕方がないことだと思います。外国製品があまりに普及し、その中には粗悪品とまでは言わないまでも、ぎりぎりの水準の物が多数ありました。価格を理由に許してきた品質という要素を最近は見直す人が増えています。

 しかし、それでも収入が増える実感を持てない限り、高級品ばかりを買う訳にはいきません。買い物の大原則である安くてよい物に対する需要が再認識されているのです。

 円安時代になって国産品の中にも外国製品と価格面で競える物が出てきました。もちろん逆転はできませんが、国産品というブランドに投資する人は多く、十分に戦える状況になったと言えます。

 私の身近なものでも安全カミソリは五枚刃の使い捨てなのですが、替え刃式になっており、グリップと替え刃の接続部分がゴムでできていて可動式になっています。刃の耐久性もよく私の使い方では1か月使えるのです。パッケージに日本製とプリントされた製品は600円足らず、替え刃が4つついているのでかなり買い得感があります。

 最近買い換えたパソコンは日本組み立てをうたうものですがインテルの高性能CPUを積みながら八万円未満でした。もっとも機能限定版であるのですが、それでも数年前までは考えられないことでした。

 アパレルの値札の中にも日本製が増えています。価格面でもまずまずです。品質には自信があるようでやや大きめの字で日本製と書いた札が付けられています。かつては小さくMade in Japanとか国産と書かれていたのと比べると明らかな主張があります。

 デフレスパイラルの中、日本企業は疲弊しているといわれますが、その中でも健闘している分野もあるということを私たちは見届ける必要があります。安くてよい物を提供しようという企業にはエールを送りたいと思うのです。