卒業という始まり
時間の流れは無限の連続であることは分かっているのに、私たちはある区切れを人工的に作ることによって変化を実感しようとします。今日と明日の間に因果関係を見出すためには両者の間に境界が存在することが必要であり、別の時間どうしを比べる必要があるのです。
卒業という学校のシステムも人が成長を実感することができるために作られた人為的なものといえます。卒業という制度を作ることによって、別の世界との分け目をつくり、そこへの移動を促すわけです。
教員をやっていると卒業という区切りを演出する側の実感を持つことができます。そして区切りを創設することの大切さもまた痛感するのです。
今週のお題「卒業」