はてなの毎日

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あどけない天使

 六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで開催中の「大エルミタージュ美術館展」を観てきました。「オールドマスター西洋絵画の巨匠たち」というサブタイトルを掲げた展示でした。オールドマスターというのは16世紀から18世紀の評価の定まった気巨匠と呼ばれる画家のことだそうです。ルネサンス以降の絵画の転換期の作品群が集められていました。

 私が今回最も注目したのはバルトロメ・エステバン・ムリーリョの作品です。17世紀のスペインの画家で、幻想的な作風で有名です。今回展示されているのも「幼子イエスと洗礼者聖ヨハネ」などの聖書を題材とした作品でしたが、描かれている天使はあどけなく、丸みを帯びた姿にとても優しさと安らぎを感じさせるものがあります。今日にもこれに影響を受けたものは多数あるように感じます。

 ほかにも有名な絵画が多数あり、画家の活動場所別に並べられた展示によって絵画史の流れを実感できました。日曜の午後であったのにも拘らず、それほど観覧者は多くはなくゆっくりと観ることができました。