今頃の時期に楽しみにしているのが藤の花です。藤棚に丁寧に整えられた藤もよいのですが、崖から垂れ下がるように咲く野生の藤は特に見所があります。
神社の境内に古い藤の大木があるところもあります。富山県氷見市にある藤波神社には立派な藤があります。万葉集に詠まれた家持の藤とゆかりがあるといいます。境内を覆い尽くす古い藤の樹は神威を感じさせる何かがあります。
通勤途中の床屋の店先に並べられた鉢の中で咲く藤も今が満開です。都会の片隅に確かに一つの世界を作り出しています。
それぞれの藤の木が作り出す空気が初夏の楽しみな風景なのです。