はてなの毎日

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与太話をさせる

 新しい教育観に対応するための教員の資質はおそらくあくなき好奇心ということになると思っています。生徒にそれを求める以上、教員もそれに対応しなくてはならない。私自身のことをいえば、国語の教員としてそれなり国語への関心はあるつもりです。特に学生時代から学んできた古典文学についてはほんのわずかではありますが、少々やってきたという自負もあります。現代文の様々なテーマを教えるための「知ったかぶり」もできる訓練も積んでいます。でも、その段階ではまだ足りないのです。

 例えば、自分の中にある知識とはどこかの本に書いてあることの記憶のようなものです。専門家が紹介した見解をほぼそのまま覚えて、それを知識ということばで表しています。しかし、それは他人の見解なのです。

 今求められているのは自分の力で知識を構築し、自分なりの見解を組み立てる力です。そのためには一つのジャンルとか学科とかに拘泥していては成り立たない。あらゆることに興味を持ち、それを総合する試みをしなければなりません。おそらくひと昔前の考えなら、それは素人の勘繰りにすぎないと一笑されるべきものです。その与太話こそ今求められている能力の成果なのかもしれないのです。

 でまかせでも説得力を持たせるように努力をすれば、やがてそれは論理になっていく。そういう発想が必要なのかもしれません。教育の場でこういう柔軟で自由な発想をさせるためにどのような方法があるのかを考えていかなくてはならないと思っています。

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