起業精神の種を育てる
組織の中でうまく立ち回れる人を育てるのがこれまでの学校の目的でした。これからはそれだけではなく、組織を作る人材育成も考慮に入れる必要性があります。
先日、会社設立のための支援機関を見学し、若き社長たちの声を聞くことがありました。自分の能力や趣味を活かし、他にはないサービスや製品を提供する小さな会社の経営者でした。電話と机だけの小さなオフィスを借りて、それでも夢やアイディアをもとに毎日を積極的に生きているようでした。
趣味ではなく、営利目的である以上、損益は常に意識せねばならず、出資者の賛同を得るために様々な努力を積み重ねていました。こういう人材を育成することもこれからの教育には必要だと感じたのです。
世間の動きを大局で捉え、やりたいことを分かりやすく説明し、実行に移す。そのプロセスで必要とされる基礎的な能力を伸ばすことこそ、学校でできることだと考えます。