はてなの毎日

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手亡豆

 和菓子の車内広告のなかに「手亡豆」なるものがあり、どう読むのかどんなものなのかが気になっていました。実はその広告にはいくつかの豆の種類が写真で並べられており、消去法でそれと知ることができていたのですが、それでも確証が持てずいました。

 いろいろ調べてみると白いインゲン豆のことであり、白あんの原料として使われている豆らしい。そして読みはそのまま「てぼうまめ」(「てぼまめ」という地域も)でした。手とは蔓性のまめの支柱となる手竹のことで、この豆は当初の品種では半蔓性で支柱が不要であったための命名という説が有力です。なぜ「亡」の字を使うのかについては検討の余地があり、もしかしたら別の語源があるのかもしれません。

 まんじゅうなどの白あんの原料として普及していますが、最近はそのままサラダやスープにいれた料理もよく目にします。あの白い豆がこういう名前だったとは。名前を知ると急に存在が浮き上がって見えてくるから不思議です。