ストーリーとしての把握
丸暗記ができなくなる年齢がどうもあるようです。子どもの頃いやというほどやらされてきたとにかく覚えるという行動が最近はほとんどできません。
職場では半年に一度、パソコンやソフトのパスワードをかえることと決められています。英数取り混ぜて8文字以上で、そのうち一つは指定されたもので変えられません。これを覚えるのが一苦労です。無意味な文字の羅列ほど覚えられないものはありません。ある時この文字列に勝手な意味づけをして、短い文にすることに成功しました。するとそれ以来パスワードを間違えることがなくなりました。
記憶する際にはフレーズではなくストーリーとして覚えた方が効率がよいのかもしれません。私たちの記憶の大半はストーリーか、その断片として収められているような気がします。そのストーリーが全くたどれなくなったときに忘却の危機に瀕する訳です。
教えるときにもただ用語を伝えるのではなく、それに纏わる因果関係を併せて伝達することが回り道のように見えて近道なのかもしれません。