はてなの毎日

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新聞の役割

 新聞を読むことは結構難しく、ほとんどの記事を読まずに過ごしてしまいます。インターネットでニュースは手に入る時代に紙面の新聞が果たす役割はあるのでしょうか。

 新聞を読む際に最も大切にしているのは1面~3面辺りの記事の配置です。どういう記事がどれだけの面積を取って報じられているのかをまず最初に注目します。そして社説のタイトルに注目します。興味があれば読みます。これは新聞社が社会をどうとらえているのかを具現化したものですから、メディアによる社会の把握の仕方を知ることになります。

 実はこれが新聞を読む意味だと最近は思うようになりました。ネットニュースの大半は自分の検索歴などの情報に基づいて表示するニュースを個別に変えてきます。すると、自分の関心のあることがニュースとして並ぶことになり、結果的に客観的な世情を知ることから遠ざかります。メディアによる情報選択がなされた上に、さらにネットニュースサイトが選んだニュースだけが表示されていく。すると世界はまるで自分が中心で回っているかのような錯覚にとらわれてしまうのです。

 新聞も一企業が自らの立場の下で選び、自分の都合でニュース記事を書いていることは変わりません。ただ、ネットニュースよりはフィルターの数が少ない。そのことを重視すべきであると考えるようになりました。将来的には紙面による新聞の配達はなくなっていくのかもしれませんが、誰にでも同じ内容と分量のニュースを提供するメディアの必要性は変わらないのです。