はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

縁ゆえ

 人との出会いやことやものとの接点は考えてみれば偶然であり、何らかの約束があった訳ではありません。それを縁と呼ぶならば、縁は非常に不思議なものです。

 運命という言い方はこの点を論理的に説明したいときの方便なのかもしれません。誰に出会い、何を始めるかはその場その場て決まってゆくことで決定事項ではありません。日本文化においてはこの考え方はおそらく無理なく受け入れられてきたと考えられます。仏教的な因果応報を越えた感覚的な思考形式が古層に横たわっているのです。

 理不尽な天災のくり返しの中にあっても、報われない営みが繰り返されても決してくじけないのはそのためであり、強靭にしてしなやかな人生を選びとってきたのでしょう。だからこれから起こる数々の難題にも我々は対応できるはずです。少なくとも私はそう考えています。