はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

建国

 建国記念の日という祝日には根拠がないと言われています。アメリカや韓国のように他国から独立した国は建国を日にちでいうことかできますが、日本の場合は王朝交代が少なくとも文献上は存在せず、天皇は君臨するのに実権は他の権力者にあるという歴史を積み重ねてきました。だから、いつ国が始まったのかを決めるのは難しいのです。

 ならば、この祝日にはどのような意義があるのでしょうか。私は国というものを考える日とするならば意味のある日になると考えます。始まりがあるということは終わりもあるということになります。国家は自然に発生し、永続してゆくものというのが多くの日本人が無意識に感じているものです。第二次世界大戦で敗戦国となり、主権が制限された期間でさえも国体は維持され、象徴たる天皇制が続きました。国家は途切れることがないとどこかで信じています。

 ただ、歴史を学べは分かるように民族が同じ土地で反映し続けていることは様々な偶然の産物であり、他国からの侵略で滅亡することもあります。建国を祝うということはそれ以前にあった国や体制を滅ぼした記念日を祝うことにもなるわけです。

 国とは何か。何のために国はあるのか。国という組織の後にあるのは何かなど、考えるべきことはいくらでもあります。