はてなの毎日

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レジ袋を止めても

 朝日新聞にレジ袋廃止の取り組みに関する記事がありました。スーパーやコンビニで無料でもらえるレジ袋は今まであって当然のものでした。それが環境問題の観点から有料化されたり廃止されたりする傾向にあります。
 同じ記事にはレジ袋をなくしてもマイカーで買い物に行ったなら無意味であることが書かれていました。袋を止めるくらいではまったく不足なのです。
 そこで思い当たることがあります。ある地方都市の話です。その町は駅前に商店街があり、中には老舗の趣きのある店もあります。ところが駅裏にできたスーパーマーケットができたのをきっかけに人口の多い地域の商店街がシャッター通りに変わり始めました。しばらくは安くて品揃えが多いスーパーの天下になりました。
 何年か経つと駅から徒歩10分程度のところに新しいスーパーができました。広い駐車場を持ち、シネマ・コンプレックスを持つ斬新さが売りでした。これは見事にヒットして集客に成功します。そのかわり駅裏のスーパーの客は激減して、その後に閉店、パチンコ店が買収して巨大なパチンコセンターになりました。
 まだ続きがあります。駅から徒歩10分のスーパーの栄華も続きません。駅から車で15分の場所に広大な敷地を持ったショッピングセンターができたのです。都会的なセンスで造られたその場所は賑やかで駅前のシャッター通りのような寂しさは微塵もありません。多くの市民が自家用車でここにやってきます。
 これは私が知る実在するある町の話ですが、同じような話はおそらく各地にあるはずです。レジ袋を持たずに自前の買い物かごを持って歩いて行ける店がなければ、温暖化対策にはならないことを考える必要があります。