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津波警報が出るまでの時間

 3月11日の東北地方太平洋沖地震の津波警報がどのように出されたのかについてYouTubeに投稿されたテレビの録画を見て検証してみました。先日、このブログに書きましたように、民放各社の報道はとても残念なものになっていますので、もっとも迅速に報道したNHKを例にとってみます。
 まずは、時系列に津波警報がでるまでの様子を並べて見ます。なお、緊急地震速報は14時46分54秒に出ています。そこからの時間を参考までにつけました。

 00m00s 緊急地震速報(岩手、秋田、宮城、山形、福島)
 00m17s 速報に続いて国会中継中のアナウンサーが速報を復唱、国会の様子を伝える
 00m36S 地震発生を知らせる字幕が出る
 01m28s 国会中継から速報番組に切り替わる、この頃東京に烈しい揺れ
 01m52s 「沿岸部では念のために津波に注意」の字幕が出る
 02m12s 石巻の映像が最初に映る(約8秒間)
 02m36s 再び「念のために津波に注意」の字幕
 02m48s 最大震度が7であることをアナウンサーが伝え、直後に字幕が出る
 03m19s 津波警報の画面になり、プルルの音、この後副音声では外国語放送に
 03m27s スタジオがこの間に切り替わりアナウンサーが変わっている
 03m44s アナが「海岸や河口付近には絶対に近づかないで」と言い終わる
 03m51s 第1波の到達時間、予想高さの字幕でる。岩手県3m「到達と推測」
 05m14s 気仙沼の映像が出る(到達時刻は15:00と告知した後)
 06m25s 気仙沼の映像遠望から、海岸にズームアップ
 07m32s 津波到達時間を伝える中、「あくまでも目安、早く避難を」のアナウンス

 この結果から分かることは、地震速報から津波警報まで3分19秒もの時間がかかっていること。そして第1波の予想がでるのはさらにその32秒後であり、すでに岩手県は到達と述べられていることです。
 沿岸部では地震速報が出た時点で避難を開始しないと間に合わないことが今回の経験でよく分かりました。今回、被災した地域は過去に何度も津波被害を受けている地域であり、応分の備えや知識を持っている人が多いにもかかわらず甚大な被害が発生してしまいました。それだけ今回の地震が桁違いに大きなものであったことが分かるのです。
 尊い犠牲者の方々のためにも、今回の地震の経験を後世に伝える必要があります。津波被害にあわないためには、情報の収集といち早い行動とが必要なことが再認識できました。