はてなの毎日

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翻訳小説の読解

 ある翻訳小説を読んでいて「〜しようとしていた」の訳文に何か違和感を感じました。日本語の「しよう」には意志と推量の意味があり、主語が一人称的な場合は意志が強く、三人称的な場合は推量の意味が強くなります。ここではそのどちらの意味にもとろうと思えばとれたのが困惑の原因だったのです。
 幸いその小説は英語で書かれていたため、つたない語学力を駆使すれば原文でも読むことができました。確かめると将来起こる事態を表現するイディオムでか書かれており、国文法的には推量であることが分かりました。
 言語の翻訳は想像以上に困難であり、複雑です。性格を期そうとすると訳文はくどくなり不自然になるものです。だから、翻訳小説はあくまで原文の大意を把握するためのものと割り切らなくてはならないということを痛感したのでした。