はてなの毎日

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選手を引き止めるもの

 降格が決まったチームには矢張り厳しい現実があります。FC町田ゼルビアは現在のところ主力選手のほとんどが他チームに移籍するという現実に直面しています。中には長年チームの勝利を支えてきた選手もおり残念です。
 選手個人の立場を考えればより良い条件のところで試合に出るのがもっとも幸せなはずです。何しろ選手として競技ができる時間は一般人に比べると極めて少ない。
 それでは、選手を集め、あるいは引き止めるクラブの魅力とはなんなのでしょうか。もちろん報酬の金額は一番の要素でしょう。プロである以上それにこだわるべきです。さらに練習環境などの要素も大きい。身体のメンテナンスができる施設、スタッフなどの体制も必要なはずです。
 ただ、もう一つあるとしたら、それは選手の周囲の人々の、選手への接し方なのではないでしょうか。つまり、選手が自信を持ってプレーできるような雰囲気があることです。選手各自が、自分がサポーターにどれだけ愛されているか、選手としての尊敬を集めているのかが実感できればその士気は上がるはずです。
 今の町田にはまだそれは不十分ではないでしょうか。例えば町田駅前で市民にゼルビアのことをどれだけ知っているのかとたずねたとき、サッカーのことなどまったく知らない人でも選手の名前が一人でも挙がるようになれば、選手の士気は必ずあがるはずです。ローカルなヒーローでもいい。自分を慕ってくれる、応援してくれる人がいるということ自体が選手としての支えになるはずです。町田のような小さなクラブにはそれが選手をひきとめ、そして集める最後のそして最善の手段に違いありません。
 来年はJFLでどれだけの戦いができるかはわかりません。私としては他を引き離しての優勝を期待するのですが、現実はかなり厳しいでしょう。勝敗にはこだわりたい。でも、それよりもゼルビアが町田市民に精神的に近い存在になって欲しいと思います。サッカークラブは地域文化の一つなのですから。