高校生の時間割を思い出してみてください。政治経済、倫理、日本史、世界史から国語、英語さらには数学、物理、化学、生物、それに加えて音楽や家庭科、体育と実に多彩です。10代の柔軟な頭脳ゆえにできることと思いますが、これらを毎週学習しているのです。
その多彩さの中でも抜け落ちているものもたくさんあります。先日、
イザナギ、
イザナミの国土創生神話について尋ねたところ、ほとんどの生徒は全く知らないと答えました。天の岩戸や
因幡の兎神話も絶望的に知らない。日本神話は彼らにとって異国の話なのです。
記紀神話が古代の権力保証のための機能を持っていたとしても、その中には様々な民族性が内包されていることは間違いありません。
グローバル化が進む世界情勢の中で我が国の心の履歴を把握し、自分の言葉で語れることは大切だと思います。神話について触れる機会があってもいいのではないでしょうか。