はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

想像力の育成

 最近の世相は想像力を育成することには向いていないように思います。目の前の利益にとらわれるあまり、自分のとった行動が他人にどのように映るのか、その後どのようにそれが拡散し、展開していくのかということについて思いやる暇がないのです。

 象徴的なのがTwitterの投稿だと思います。「つぶやき」と訳されるとおり、あれは自身の思いの発露に過ぎず、他人への配慮は想定しない、というのが建前になって使われている。実際には公道で叫んでいるのに等しい行いをしながら、液晶画面への入力は自分の内面を密かにさらけ出すかのような雰囲気を醸成しており、それが多くの発言を誘発しています。

 私達に必要なのは自分のしたことが他人にどのように反応されるかを想像する力を持つことなのではないでしょうか。教育の場面でもこれは具現化しなくてはならない。自分のとった行動に対して責任を持つことを教えなくてはならない。また、矛盾するようですが、人間は弱い生き物であり、言行は必ずしも一致しない。むしろ一致しないほうが多いので、発言内容がそのままその人の真意とは限らないということを察する力も必要ではないでしょうか。そういう意味での想像力の育成は今後の教育界の重要な課題の一つと考えます。