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「障害」から「症」に

 日本精神神経学会はこれまで「障害」と称してきた病名の一部を「症」と呼び直すことにしたそうです。これはアメリカの精神疾患の新基準に基づく「翻訳」方針の変更とのことですが、障害ということばの響きがもたらす差別感を低減する目的があるといいます。

 「障害」ということばにはさまざまな差別意識が伴いやすいとの指摘はこれまでもありました。「害」の字の持つイメージが悪いため、本来の文字である「障碍」と書いたり、「障がい」と表記したりする動きがありました。「害」には「公害」「害悪」「弊害」などの強いマイナスイメージがあることへの配慮でしょう。

 ただ、性同一性障害が性同一性症となったとしても、その症候への理解がなければ無意味です。難しい問題ではありますが、適切な理解をもたらす啓蒙活動は必要であると思います。