はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

安易な優越論

  日本人は道徳面において優れている。礼儀正しい民族だ。これらは無批判に使われることが多い表現です。国民の生活格差が他国と比較すると小さく、義務教育の段階で最低限の社会性は身につける機会があるといった要因がこの結果をもたらしているのかも知れません。しかし、それが拡大解釈され、一種の優越論になってはいないでしょうか。
  道徳的国民が起こすはずがない各種の犯罪が毎日のように起き、犯罪者は低年齢化するとともに高齢者にも及んでいます。親族間の犯罪がある一方で、孤立化する個人が様々な悲劇に巻き込まれています。
  こうした現実に目を背けて日本人優越論を展開するのは欺瞞であり、真実を隠蔽する行為なのです。暗部が存在することそれ自体は決しておかしなことではなくてそれを無視することを恥じるべきと思うのです。