疫病との闘い

  西アフリカで発症したエボラ出血熱が世界に広がりつつあります。医療関係者の感染のみならず、旅行者が間接的に感染する可能性もあります。先日、日本で見つかった感染容疑の人物からは細菌が検出されなかったとのことですが、グローバル化した世界では病原菌もボーダレスにならざるを得ません。

  関係者の話によると、今回の感染容疑に対する対応のように、難病がすぐさまパンデミックを引き起こすという可能性は低いようです。過敏な反応は社会の混乱をもたらします。数年前の新型インフルエンザの国内流行の際に、帰国者を過度に追及した一部マスコミの不見識は記憶に新しいものです。冷静な対応が必要です。

  エボラ出血熱に対しては日本の製薬会社の開発した新薬に一定の効果があったとも報じられています。これまでにも人類は多くの疫病を克服してきました。今回の難病もいつか対抗策が生まれるのかも知れません。そして、また新たな病が現れるのかも知れません。果てなき闘いなのでしょう。