はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

雪の匂い

  魚津に住んでいた頃、天気の変動は僧ケ岳が教えてくれました。翌日天候が大崩れする場合、山がはっきりとしかも浮き上がるかのように見えるのです。恐らくそれはわずかな違いに相違ないのですが、毎日山を見ていると確かに実感できたのです。
  雪が降り出す前にはその予感を感じることがありました。何というか気配があるのです。匂うというのが正しい表現かは迷うのですが、何らかの体感をもって感じることができました。
  富山を離れて関東の冬の空っ風に吹かれているうちにそうした感覚はほとんど失われてしまいました。先日、東京でも初雪を観測したようですが、私にとっての初雪はまだです。知らせてくれる山もないし、身体で感じるにはあまりに喧騒な毎日です。