北陸新幹線
北陸新幹線に乗っています。近くて遠かった富山や金沢への鉄道での時間が大幅に短縮されました。厳冬期に長岡や越後湯沢で乗り換えるのは辛いこともあったのですが、それもなくなりました。
座席は間隔が広くとられていてゆったりとしています。高速の割には振動も少なく快適です。飛行機が天候に左右されやすいのに比べると、列車はやや安定感にまさります。
課題もあります。山岳地帯を通過するためトンネルの区間が長く、その間の通信環境がよくありません。全席に電源を用意した車両なのですが、Wi-Fiを整備するなどの工夫が要ります。
北陸での新幹線の位置づけも心配なところがあります。新幹線は確かに便利なのですが、他方在来線がすべて第三セクターになってしまったため、かえって不利益が生じている可能性があることです。それらの鉄道との連携があってこそ、地域の発展が生まれ、それが観光資源になるのです。新幹線が東京への移動のためだけに使われないよう。北陸各地域は地元の魅力を分かりやすく発信してゆく必要があります。私は富山に住んだことがあるので知っているのですが、東京にはない「何もない」という魅力こそ武器にするべきなのです。無理に建物を建てたり、どこにでもあるような観光施設を造るより、海山の景をのんびりと楽しめる田舎のおもてなしを貫けば商機があると思うのです。