はてなの毎日

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口語短歌

  口語短歌が世間の注目を集めたのは、昭和の最末期に俵万智が「サラダ記念日」でベストセラー歌人になったことにあるのでしょう。それ以前にも口語で短歌を作る人はたくさんいましたが、それに市民権を与えたのは俵さんであることは間違いありません。
  その後、この手法を用いた歌人たちは現れましたが、短歌が口語主体に作られることはないようです。定型に現代語を乗せることは意外にも難しく、それを享受する歴史もまだ浅いのです。
  私は生徒にこの口語短歌を作らせてみようと考えています。本来の目的は短歌の定型を体感させることにあったのです。古典学習の準備としての作歌です。しかし、いまではもう一歩進めて定型の力を借りて感情表現の手段を与えたいなどと考えるようになってきました。
  与えられたことはできるが自分から何かを伝えることは苦手という子供たちに表現の機会を紹介するのです。うまくいくといいのですが。