はてなの毎日

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技術継承不足説

 近年、メンテナンスの不良によるインフラ破損事故の報道を耳にします。インフラ自体の耐用年数が来ている事実もあるのでしょうが、心配しているのはメンテナンスが行き届いていないのではないかという懸念です。

 長引く不況と団塊世代の定年退職等によって、技術者層は個々数年で以前に比べて薄くなったといいます。コンピューターによる管理システムが普及し、以前ほどの人員は要らなくなったこともこの傾向に拍車をかけているのかもしれません。ただ、ここに落とし穴があるのかもしれません。

 自分の仕事に生きがいを持ち、職業意識のあった職人を大量に解雇したため、現場での技術や作業手順等の職能、そして仕事への情熱の継承がうまくいっていないのではないか。それでも従前に述べた機械化などにより、なんとかやっていけるのですが、想定外の事態への対処力が落ちているのではないかと思うのです。

 退職した職員の中でも特に優秀な技術者には指導者として現役を支える任務を与えるなどの策を取るべきではないでしょうか。平時においては非効率的な人的投資になるかもしれませんが、緊急時に対応できる力を持っていることが、その団体の命運に関わることもあるかもしれません。