はてなの毎日

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分業

 日本の伝統文化を支えていたのが過度ともいえる分業ではなかったかという意見に接したことがあります。例えばものづくりではある部品だけを作ることを生業としている人がいる。またその部品を作るための道具を作ることだけを専業とする人がいる。もちろん材料を調達することだけをする人、組み立てをひたすら行う職人という風に、きわめて多彩な職人たちによって品物の質が保たれていたようなのです。

 一人で何でもできること、効率よくやることが重んじられる現在ですが、こうした分業の在り方も再評価していいのかもしれません。膨大な人材コストが自由競争時代にまったくそぐわないことは明らかです。それでも規格品の大量生産では出せないものがあるように思えてならないのです。