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誰のための活躍か

 第3次安倍内閣に新たに設置された「一億総活躍大臣」については様々な批判があります。これがこの内閣の目玉人事であっただけに、説明不足が否めません。GNPの増大、出生率向上、介護離職をなくすことなどが目標とありますが、いずれも実現可能性が低く、その方策も示されていません。

 何とも言えない違和感は「活躍」という言葉にあるのかもしれません。活躍とは生き生きとおどりはねることですが、一般には目覚ましい活動をするという意味で使われています。ただ、この活動が誰のための活動なのかということには注意しなくてはなりません。上記の三つの目標はあくまで政府の目指すそれであって、個人の幸福の追求とは少々異なるのです。結局誰のために活躍することを期待しているのかについて検証していかなくてはならないでしょう。

 安保法案の決め方について後味の悪さを持つ安倍内閣にとって、経済政策は格好の支持率回復策です。しかし、どうも本質からずれた議論に持ち込まれ、さしたる成果も残さないのではないかと心配しているのです。