はてなの毎日

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見えている風景の違い

 京都大学の友永雅己准教授らの研究によればウマの図形認識能力がヒトと似通っていることが実験により分かったということです。詳しくは情報源をご覧頂きください。とても興味深い結果です。

ウマの目からの眺め:ウマ、イルカ、チンパンジー、ヒトにおける図形知覚の比較 — 京都大学

 他の種の動物が大枠において同じような風景を見ていることがわかったことは、不思議な安心感を覚えます。知能が高いと言われている動物に対するシンパシーが一層上がることは間違いありません。しかし、私はやや皮肉なことを思いつきました。厳密に言えばヒト同士でも同じ風景を見ているとは限らないのではないかいうことです。

 同じものを見れば同じような刺激を受け、同じように反応するということは高次元な状況では全く当てはまりません。同じ絵を見ても思うことが異なり、中には正反対の反応をすることもある。そういうことを日頃から感じているのですが、通常は本人たちの人生や経験の差がそうさせていると考えるのが妥当だと思います。そしてそれは大半は正解でしょう。でも、これはもしかしたら本来見えているものが異なっているのではないかという疑問がどうしても去らないのです。

 私はより高次な段階では同じものを見ても見えている風景はたとえ人間同士でも違っているのではないかと考えているのです。