復習コラム
国語は自主的な予習や復習をなかなかしてもらえない科目だと思います。漢字や文法のテスト、古文・漢文の現代語訳などは予習をしてくれやすい分野です。しかし、現代文の復習となるとかなり絶望的です。そこで宿題を出して回収するという形になりがちなのですが、こうすると点検作業が大変です。
そこで、日々の授業の復習をさせる習慣を身に着けさせることが課題となります。私は久保斎『一斉授業の復権』のなかで紹介されているノートづくりを参考にして、復習コラムを書かせることにしています。
- ジャンル: 本・雑誌・コミック > 人文・地歴・哲学・社会 > 教育・福祉 > 教育
- ショップ: 楽天Kobo電子書籍ストア
- 価格: 1,620円
これは授業ごとのノートの終わりに、授業のまとめや感想などを書かせ、その部分を枠で囲ってコラムにさせる方法です。「まとめ」というのは授業の中で最も大切なことを数行でまとめるとしたらどうなるかを書かせるもので、要約の学習になります。これが難しい生徒には授業中の感想でもいいと指示しています。ただし、面白かった、つまらなかったではなく、何が面白く、つまらないかを書かせるようにします。できれば教員への注文を書いてほしいと言ってあります。批判精神の養成です。
復習コラムを書いているかどうかの確認は月1回程度のノート点検で点数化すると生徒には明言してます。実際に行っているのは毎回書いているかいないか。その内容が十分なものかどうかなどを見て4段階で評価しています。そのほか授業中の机間巡視で書いている生徒を見つけ、さりげなく(実は意図的に)褒めることをしています。
毎週回収して点検するのが本来の在り方だと思いますが、現在の私のスケジュールでは無理なので、希望者は週末に提出するようにと指示しています。クラスごとに数人ですが提出してくる生徒がいます。これを「交換日記」と言っているのですが、今の生徒にはこのジョークはわからないようです。
同様の取り組みはおそらく多くの教師が試みていると思います。ちょっとしたコメントを付けて返すのがこの指導のポイントだと思います。これが結構大変なのですが、国語の教員として言葉を使って指導する実感(錯覚か?)を持てる点において私はやりがいを感じています。