はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

魂の演奏

 昨日、水戸室内管弦楽団の公演をミューザ川崎シンフォニーホールに聴きに行きました。地方都市の名を冠する小規模オーケストラの本拠地以外での公演はほぼ満席でした。それは小澤征爾が指揮するからです。

 演目は指揮者なしで演奏されたモーツァルトバイオリン、ビオラ協奏曲と、小澤征爾指揮のベートーヴェン交響曲1番でした。

 モーツァルトの協奏曲はソリストが指揮を兼ねる形での演奏でしたが、繊細なメロディが印象的でした。第2楽章のメインモチーフはとても印象的でした。

 小澤征爾氏は楽団員と一緒に入場し、指揮台の代わりに用意された椅子に時折座られての演奏でした。大病から復帰した高齢の指揮者の演奏はまるで命を削るかのような熱演でした。楽団員もそれに答えるべく、わずかなメッセージも見逃さまいとする緊張感がありました。

 芸術家の魂に触れたようでとても貴重な時間を過ごせました。